税務調査・書面添付ナビ

税務調査10の疑問

1.税務調査の目的は何ですか?

納税者が申告された所得や税額が正しいかどうかを確認し、誤りがあれば是正した上で、今後正しい申告、納税が行われるよう指導することです。
そのために税務署では、申告書やいろいろな資料、中には外部からの情報などを分析し、調査に臨みます。

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2. 税務調査にはどんな種類があるのですか?

まず大きく分けて、強制調査と任意調査があります。強制調査は一般的に「マルサ」といわれ、国税局の査察部等が行う調査のことをいいます。ある日突然大勢の調査官が裁判官の令状をもってやってくるテレビや映画でお馴じみのものです。最終的に裁判で有罪にするための犯罪調査です。
一方で税務署等で行う調査は、納税者の同意を得て行う任意調査です。任意調査といっても税務調査官には「質問検査権」がありますから調査を拒否することはできません。調査拒否をした場合罰則もあります。また、正当な理由があれば調査自体を断るのではなく、日時を延期してもらうことは可能です。

任意調査のうち主なものを挙げると、(1)実地調査 (2)資料調査課による調査 (3)反面調査 (4)銀行調査があります。

(1)実地調査
納税者宅や事務所に臨場して行う一般的な調査です。一部に通知のない調査もありますが、ほとんど電話での通知があります。
調査官は臨場調査に備え、問題点(申告もれと思われる事項)を抽出し、抽出した問題点を解明するために納税者宅に臨場します。そこで納税者や従業員に質問したり資料の提示を求めます。その結果申告もれがあれば調査終了時に申告もれを指摘、説明した上で修正申告するよう要求します。

(2)資料調査課による調査
「ミニ査察」といわれており、無予告調査がほとんどです。大口、悪質、困難(支店等多い場合も含む)が想定され、税務署だけでは対応できないため国税局の資料調査課に応援を求めることがあります。大勢の調査官を投入し、半年から1年~2年と長期間に渡るケースが多い。資料調査課単独で行う場合もあります。

(3)反面調査
税務調査において、質問に対する納税者の対応があいまい(うそを含め)だったり、十分な資料の提示がないと調査官が判断した場合、問題になっている取引先に臨場する調査をいいます。反面調査の結果として、今後の取引に重大な影響があることも考えられますので、税務署では「反面調査は客観的にみてやむを得ない場合に限って行うこととする。」とされています。また、資料調査課による調査においては、必ず反面調査を行います。

(4)銀行調査
銀行調査も反面調査の一種で反面先が銀行であるというだけです。過去には銀行に臨場して行うことがほとんどでしたが、最近では文書で依頼する方法に変わっていると聞いています。

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3. 税務調査の対象になりやすい会社があるのですか?

次のような会社は調査の対象になりやすいといえます。

(1)不正が行われやすい業種
新聞等で発表される業種として、パチンコ業、産業廃棄物処理業、風俗営業、不動産業、建設業などがあります。この他に裏リベートを払いやすい業種、その年の好況業種なども調査の対象になりやすいでしょう。

(2)過去の税務調査で不正がある
過去の税務調査において不正があり重加算税が課されている場合、3~5年内に調査がある可能性、しかも無通知での調査の可能性があります。その調査において不正等の指摘がなければ、しばらくは調査はないでしょう。

(3)前年と比べて異常な数値がいくつもある
現在は税務署のコンピュータに申告書の数値が入力され、前年対比という形で出力されます。そこで前年、前々年と比べ次のような異常が多くあれば調査対象として注目されます。
・売上の急増減
・利益率の急増減
・特別損益の金額が大きい
・新たな事業開始
・支店開設等規模拡大

(4)税務署への投書等各種情報による
内部告発等、郵便、電話での情報が税務署に寄せられます。中には当事者しか知らないような情報もあります。税務署ではその真偽を確認した上で申告もれがあると判断した場合に調査対象となります。またとくに個人の納税者は法定調書からも申告もれが想定されれば調査対象となる場合があります。

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4. 税務調査官にはどこまで調査権限があるのですか?

調査権限は質問検査権の範囲内です。質問検査権は各税法で定められていますが、微妙に内容が異なっています。

質問検査権の及ぶ書類
・所得税……「事業に関する帳簿書類」したがってプライベートなものは調査の対象にならない。
・法人税……とくに限定がないため「会社の行ったすべての取引に関する帳簿書類」
・相続税……「財産若しくは財産に関する帳簿書類」したがってすべての資料が調査の対象となる。
場合があります。

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5. 税務調査時に顧問税理士が立ち会ってくれない場合があるのですが、その場合どのようにすればよいのですか?

税理士が立ち会ってくれない理由は分かりませんが、確かに立ち会ってくれない場合があると聞いています。この場合立会いだけ他の税理士に依頼するか、思いきって税理士を替えるかの選択に迫られると思います。税理士の業務の中に当然に税務調査の立会いがありますので、理由もなく立ち会ってくれない税理士とは信頼関係が壊れると思います。

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6. 消費税だけの税務調査があるのですか?

消費税だけの税務調査はあります。
たとえば法人税は赤字続きで、消費税が還付申告となった場合等、税務署が調査において確認したい場合、消費税だけの調査が行われます。この場合、法人税と連動した誤りがある等法人税についても確認したいことが判明すると、法人税の調査に切り替わることがあるので慎重に対処しなければなりません。

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7. 税務調査を拒否することができますか?

税務署の任意調査でも調査を拒否することはできません。調査を拒否した場合、調査官の心証が悪くなるばかりでなく罰則もあります。しかし、正当な理由があれば、調査の日時を変更してもらうことが可能です。正当な理由として、経営者の不在、体調不良、冠婚葬祭、資金繰り、支払日や重要な商談等が考えられます。現在の状況を調査官に十分に説明し納得してもらうことが大切です。

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8. 税務調査官が従業員に質問することがあるのですか?

調査官が従業員に質問することがたびたびあります。従業員が当事者であり、代表者や事務の担当者に質問しても調査官の疑問が解けない場合等、従業員に直接質問する場合があります。たとえば従業員に帳簿上では賞与を支給したことになっているが、各人別の支給明細書がなく、社長の答弁も的を得ていない場合に架空計上の疑いがあるため、従業員から直接話を聞き、疑問点を解明します。

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9. 税務調査の終了時に印鑑をもって税務署へ来てくださいとの連絡があったのですが?

よく個人事業者で税理士に立会いを依頼しないで、自分で処理しようとする場合、調査官からこのように言われることがあります。印鑑を持って税務署へ行ったところ、調査官から言葉巧みに調査状況を説明された後、ここに印鑑を押してくださいと言われ、押印する場合があります。しかし、押印したのは修正申告書であり、あとから多額な納税に苦しむことがあります。冷静さを失い、その場の雰囲気でつい押印してしまったことをよく聞きます。そのような場合には、押印する前に調査内容の写しを受け取り、帰宅してから冷静に考え、調査結果に納得がいかなければ再度税務署へ行き、事情を説明するか税理士に依頼し、調査内容を再検討することも考えてみてください。

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10.取引先から「書面添付している」と聞きましたが、どのようなことですか?

書面添付制度は、税理士が申告書を作成するに当たってどのような項目について、どの資料からどのように作成し、どのように確認、検討したかを記載した書面を申告書に添付することをいいます。相談事項やお客様との信頼関係についても記載することができます。

さらに税務署の調査官が調査対象に選定した場合、税理士が調査官に対し申告内容について意見を述べ、これにより調査官は税務調査をするか調査省略とするかを判断します。
詳しくは「書面添付制度ナビ」をご覧ください。

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税務調査10の思い違い

1.税務調査があれば必ず修正申告しなければならない

間違いを指摘され直前の申告より所得や税額が増える場合、修正申告となりますが、正しい申告をしている場合には修正申告をする必要はありません。現在、法人税では税務調査のうち20%は正しい申告をしているといわれています。

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2.調査官の指定する日に必ず調査を受けなければならない

調査官から調査日を指定されてもこれに応じなければならないことは全くありません。調査日は普通3日ぐらいの日を候補にあげて打診してきます。そのうち、一番都合のいい日に決定すればよいのですが、顧問税理士に立会いを依頼する場合は一旦保留し、税理士と日程を調整した上で調査日を決定した方がよいでしょう。

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3.調査官の求めに応じて机中のものを見せなければならない

一般の(マルサ以外の)税務調査は任意調査ですから机中のものを見せなければならないことは全くありません。調査官は要求する帳簿類がない場合、言葉巧みに机中のものを見せるよう誘導します。立会税理士がいれば助言を求めることも重要です。

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4.自宅、事務所、工場等大きな資産を取得すると必ず税務調査がある

必ずとはいい切れませんが、調査のある確率は高く、調査があることを想定して準備をしておくことが大切です。一般的に高額な資産を取得する場合、計画した金額の1割増しの資金が必要になるといわれています。追加工事等があると追加資金はさらに多くなります。その場合手許にある資金を洗いざらい集めて支払うことがよくあります。税務調査があると追加支払の資金も含めて、資金出所をチェックされます。その結果、過去に不正(仮装・隠ぺい)に貯めた資金から売上もれ(除外)、(架空)経費の計上等、不正の事実が判明すれば修正申告による多額の追加納税となります。したがって、高額な資産を取得した場合には調査のある確率は高いといえます。

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5.税務調査時には7年前の誤りでも指摘される

税務調査では売上除外、架空経費等があれば7年前まで修正申告の対象となります。不正の場合の時効は、申告期限から7年と決められているからです。しかし、不正がない場合の時効は5年(法人税の場合5年、所得税の場合3年)ですから申告期限から5年または3年がたっていれば時効となり、誤りがあっても修正申告の対象にはなりません。

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6.5年前の誤りについて修正申告を提出すると、5年間の延滞税を納めなければならない

不正がない場合、修正申告と同時に納付すれば延滞税は1年だけで済みます。他の期間の延滞税を免除すると決められているからです。ただし、不正がある場合には不正の金額に対応する税額について、不正の時の期間の納付期限から納付する日まですべてに延滞税がかかります。重加算税とともに多額の追加納税となります。7年前に不正があり修正申告した場合、本税に近い加算税、延滞税を納めなければならないことになります。

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7.無予告調査にも必ず応じなければならない

税務署から何の連絡もなく、いきなり税務調査に来ることがあります。不正の多い業種や現金商売等が無予告調査の対象になる場合があります。税務調査の拒否はできませんが、正当な理由がある場合は、日時の延期が可能です。経営者の不在、体調不良、冠婚葬祭、資金繰り、支払日、重大な商談等が正当な理由と考えられますが、まずは現在の状況を調査官に説明することと、調査官の前で顧問税理士に連絡し、税理士が到着するまで調査官に待ってもらうことが大切です。

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8.反面調査時にもすべての帳簿書類を調査官に見せなければならない

反面調査は、税務調査の現場では納税者の説明があいまいだったり、調査官が納得できるだけの帳簿や領収書等の提示がなかったりした場合、取引先に臨場して行う調査をいいます。したがって、反面調査を受ける側は、税務調査を受けている取引先との取引についてだけ対応すればよいのです。

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9.税務調査の当日には調査官に昼食を提供しなければならない

何年か前までは調査官に昼食を提供したこともありましたが、現在ではそのようなことは全くありません。昼時になると、調査官が「外で食事をしてきます。午後はまた何時頃おじゃまします。」と言って退席します。適宜な時間にお茶を出しておけばよいと思います。土産も不要です。

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10.税務調査時には必ず税理士が立ち会わなければならない

あくまで納税者の判断で決められればよいと思います。ほとんどの方が税理士の立会いを依頼されますが、税務申告だけを税理士に依頼されている場合等、自分だけで対応できると思われれば、とくに税理士に立会いを依頼されなくてもよいと思います。また、調査の途中で自分だけで対応することが困難になった場合に税理士に立会いを依頼することもできます。

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書面添付制度ナビ10の質問

1.「書面添付制度」とはどのようなことですか?

書面添付制度とは、次の(1)(2)を総称していいます。

(1)添付書面の申告書への添付
税理士が、税務申告書、決算書を作成するに当たって、どのような項目について、どの資料からどのように作成し、どのように確認、検討したかを記載した書面(添付書面)を申告書に添付することをいいます。相談事項や納税者との信頼関係についても記載することができます。

(2)意見聴取
税務署の調査官が書面添付のある申告書を提出した納税者を調査対象に選定した場合、調査官は書面添付した税理士に対して意見聴取の機会を設け、税理士は意見聴取の場で調査官に対し、書面添付の内容やその他の事項について意見を述べ、これにより調査官は税務調査とするか、調査省略とするかを判断します。

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2.「書面添付制度」の目的は何ですか?

法律に沿った適正な申告書を作成、提出することによって、税務署もこれを尊重し、税務行政の円滑化、簡素化を図るというものです。これにより、税理士の社会的な信用や地位の向上に役立つことが期待されます。

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3.書面添付するとどのような効果があるのですか?

税務署が税務調査をする前に意見聴取が行われますので、その結果、調査省略となる場合があります。調査に移行した場合でも意見聴取でかなりの部分の問題が解決されるため、的を絞って調査が行われることになり、調査日数、時間も短縮されることになります。

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4.「意見聴取制度」とはどのようなことですか?

1.(2)の繰返しになりますが、税務署の調査官が書面添付のある申告書を提出した納税者を調査対象に選定した場合、調査官は書面添付した税理士に対して意見聴取の機会を設けます。そこで税理士は調査官に対し、添付書面の内容やその他の事項について意見を述べます。これにより調査官は税務調査に移行するか調査省略とするかを判断します。調査省略となり、添付書面の記載内容がよい場合には、税務署から税理士に「意見聴取の結果のお知らせ」(調査省略通知書)が送付されます。

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5.「書面添付制度推進会員制度」とは何ですか?

東海税理士会では、書面添付制度の普及・定着のために「書面添付制度推進会員制度」を設け、書面添付制度の一層の周知に努めています。
推進会員の要件は、東海税理士会に所属する税理士のうち、次のどちらかの要件を満たしている者です。
(1)既に税理士法第33条の2に規定する書面(添付書面といいます)を申告書に添付している。
(2)今後(概ね1年以内に)書面添付を行うことを予定している。
推進会員名簿は東海税理士会のホームページで検索できます。

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6.書面添付をすれば税務調査がなくなるのですか?

書面添付をしても税務調査が全くなくなるわけではありませんが、税務調査を受ける割合は下がります。税務署では、事前通知をする調査対象に添付書面のある申告書を提出した納税者を選定した場合、その顧問税理士に対し意見聴取の場を設けます。税理士はその場で申告内容を十分説明できますから、税務署の抽出した問題点がすべて解決されれば、調査省略となるからです。

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7.書面添付していても意見聴取を省略した税務調査があるのですか?

ごくまれですが意見聴取を省略した税務調査はあります。無通知調査といわれている調査です。意見聴取があるのは事前通知する調査ですから、最初から無通知調査の場合意見聴取は行われません。現金商売や証拠隠滅のおそれがある場合に無通知調査を行います。無通知調査は最初から書面添付制度には馴じまないからです。

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8.「より質の高い申告書」とは何ですか?

間違いの少ない、より適正な申告書のことです。申告書の提出期限がありますから、税理士は期限間際には非常に忙しく、ついチェックが十分にできない状態で申告書を提出することもあります。これでは間違いが起きても不思議ではありません。

書面添付をしてもしなくても結果は同じだと思いがちですが、書面添付の場合、一年間かけてコツコツとチェック、検討を行いますから、問題がある場合も決算期中に確認し、余裕をもって決算、申告に臨めます。このような顧問先が増えれば「より質の高い申告書」の提出が増え、税理士事務所自体の質が向上することになります。

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9.意見聴取の結果調査移行となりましたが書面添付の効果があったのですか?

意見聴取の結果、調査が行われても意見聴取の場で、申告の内容について十分な意見交換がなされ、問題点が絞られてきます。引き続き調査が行われますので意見聴取の行われない調査と比べ、調査日数、時間が短縮され精神的にも楽になる効果があります。

また、調査で新たな問題点が判明し、修正申告したとしても次の決算期の添付書面により、その後の状況を説明できます。

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10.納税者は具体的に何をすればよいのですか?

書面添付についてはすべて税理士が対応しますから、納税者の皆様がとくにしなければならない作業はありません。税理士の求めに応じて請求書や領収書等を提示していただければよいと思います。

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